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高齢者向けに担当医制

メディカルタイムズ

高齢者向けに担当医制

厚生労働省は2008年1月16日、2008年度診療報酬改定の骨子案を中央社会保険医療協議会(中医協)に示した。小児科や救急医療などの負担が重い病院の勤務医の待遇を改善するため、財源として開業医の再診料を引き下げることなどが柱。75歳以上の高齢者の病状管理を受け持つ「高齢者負担医(仮称)」の設置を明記した。来月中旬に答申する予定だが、再診料引き下げには日本医師会が反発しており、調整の難航は必至だ。

骨子案で「緊急課題」と位置付けたのが病院勤務医の待遇改善だ。厚生労働省は医師不足対策の一環として、産科や小児科、救急医療に従事する病院勤務医の負担を減らす考え。救急病院での医師の事務を補助する事務員の増強や、危険性が高い出産の救急搬送の受け入れなどの診療報酬引き上げを盛り込んだ。

ただ問題となるのがその財源。「医科の診療報酬本体の0.42%引き上げを当てるだけでは足りない」(厚生労働省幹部)とされる。浮上したのが、病院より140円高い開業医の再診料(710円)の引き下げだ。厚生労働省はどれだけ下げるか具体的な額は示さなかった。

2008年1月16日は健保組合や経済団体が「開業医も財源捻出のため我慢して欲しい」「開業医の収入は勤務医より多い」と主張して下げを支持した。再診料が下がれば患者や健保組合の負担もわずかに下がる。しかし再診料は開業医の収入のベースとなる診療報酬。開業医が主体である日本医師会は「承服できない。絶対反対だ」と強硬姿勢を示した。

厚生労働省は点眼や湿布の貼り付けなどごく軽い「処置」の診療報酬の廃止や、脳卒中などの入院患者のリハビリに成果主義を導入する案なども示したが、財源には不十分だ。国民の関心が高い「緊急課題」にどこまで財源を回せるかは開業医の再診料次第となった。

骨子案では4月にスタートする75歳以上の高齢者医療制度の診療報酬の設計を明示した。高齢者は受診回数が多いため、患者1人に原則1人、研修を受けた開業医が「高齢者担当医(仮称)」として総合的な病状管理をする。

担当医は高齢者の病歴や服用した薬を管理するほか、綿密な診療計画を策定する。そのため、新制度では担当医の負担を考え、現行より初診料を引き上げる方針。一方、2回目以降の診療に関しては「経過観察や慢性疾患に対する継続的な指導が中心」と見なし、再診料を下げる。75歳未満の医療制度と診療報酬体系を明確に切り離す。

診療報酬全体の改定率は、昨年(2007年)末に医師の技術料などの「本体部分」を0.38%(そのうち医科は0.42%)引き上げることが決定済み。中医協は来月(2008年2月)中旬までに全体の財源を個別の診療報酬にどう配分するかを議論する。

厚生労働省が骨子案で示した診療報酬改定のポイント
勤務医
小児科医を手厚く配置した病院 ↑
合併症などの危険性がある分娩 ↑
産科・小児科・内科などの24時間総合医療を提供できる病院 ↑
医師の事務作業の補助職員が多い病院 ↑

開業医
2回目以降の診療で受け取る再診料 ↓
早朝・夜間の軽症者の診療 ↑
休日・夜間小児外来 ↑
75歳以上の高齢者の初診料 ↑
75歳以上の高齢者の再診料 ↓



2008年01月17日 厚生労働省


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